全身の新陳代謝を活発にするホルモンを作る「甲状腺」。甲状腺の病気(甲状腺疾患)になると、作り出される甲状腺ホルモンの量が変化し、通常より不足すればだるさや無気力、冷えなど、過剰になれば疲れやすさやイライラ感、多汗などの、多様な症状を引き起こす。だが、こうした様々な不調が甲状腺疾患によるものと気づかず、我慢していたり、ほかの病気と誤解していたりするケースが少なくない。甲状腺疾患の種類や診断に必要な検査、代表的な「橋本病」「バセドウ病」について、日本甲状腺学会認定専門医施設、内分泌・甲状腺外科専門医制度認定施設である金地病院(東京都北区)院長の山田惠美子医師に聞いた。