「進行がんは治らない」は誤解
大腸がんはステージ3の進行がんでも手術で治せる
田村知子=フリーランスエディター
高齢化や食生活の欧米化で罹患者が増加
大腸がんとは、どのような病気なのでしょうか。
大腸は消化器官の最終部分で、小腸と肛門の間にあり、小腸を取り囲むように位置しています。結腸と直腸に大別され、小腸側(自分から見た大腸の右側)から盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸となり、その全長は日本人の場合1.5~2m程度です。大腸は、小腸で消化・吸収した液体状の“残りかす”から水分を吸収し、固形の便にして、肛門から排泄するまでの「便の運搬と貯留」という役割を担っています。大腸がんとは、この大腸の粘膜(内側の表面)にできる悪性腫瘍です。