狭心症・心筋梗塞を発見する方法は?
最新の検査技術で危険度をチェック
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
胸痛があり、心臓に異常があるかもしれないと思ったら、専門の医療機関で問診、診察、検査を行い、的確な診断を受けることが治療を進める上で大前提となる。血圧、血液、尿、X線、心電図などの基本検査、画像診断を受け、最終的な治療方針を決定するためにカテーテルを入れて冠動脈の状態を調べる。心臓病の診断を付けてもらうためにはどこでどのように診察や検査を受ければよいのか、虚血性心疾患のスペシャリストであるニューハート・ワタナベ国際病院(東京都杉並区)総長の渡邊剛医師に聞いた。狭心症・心筋梗塞の第1回は「寒い冬の「突然死」をどう防ぐ?」、第3回は「狭心症・心筋梗塞の治療はどう選ぶ?」で1月30日公開予定。

ニューハート・ワタナベ国際病院(東京都杉並区) 総長
Q 以前から動悸がしたり、時々胸が締め付けられるように感じることがあり、もしかしたら心臓病ではないかと不安があります。きちんと検査を受けて調べたいのですが、どういう病院の何科に行けばよいでしょうか。検査はどのように行われますか。(50歳・男性)
A
検査は問診から始まり、血圧測定や血液検査、尿検査、心電図などの一般検査を行います。狭心症は心電図で変化が出るときと出ないときがありますが、専門医なら、痛みの種類や痛む場所、運動、食事などの生活習慣を問診することで、典型的な症状の狭心症であれば80%診断できます。専門的な検査を希望するのであれば、CCU(冠動脈疾患集中治療室)がある心臓の専門病院や大病院の、循環器内科や心臓血管外科で受けられます。診断がまだなら、まずはかかりつけの医師(できれば循環器の専門医)に相談しましょう。
狭心症は発作時しか心電図で異常を示しませんが、心筋梗塞は分かります。必要に応じて、運動負荷試験や画像検査などの特殊検査を行い、より詳しく調べていきます。狭心症の診断を受けたら、冠動脈がどれだけ狭くなっているかを、冠動脈造影検査(心臓カテーテル検査)を行って確認します。
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