外反母趾を悪化させない靴選びのポイント
足や体が痛くなる前に自分の足に合った靴を探す
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
ポイントは「かかとに合う靴を選ぶ」こと
足に合わない靴を履くと、なぜ外反母趾が悪化するのですか。足に合う靴を履けば、外反母趾は治りますか。
合わない靴を履くことで、指の骨が圧迫されて変形します。足の周囲がゆるい靴や長さが短い靴を履くと足の指1本1本に体重がかからなくなり、足の指の関節が変形します。特にかかとの高い靴は、体重の大部分が指、中でも親指の付け根にかかり、より変形しやすくなります。ある海外の調査によると、欧米のように家の中でも靴を履くグループと日常的に裸足で過ごす靴を履かないグループによる比較調査で、前者のほうが圧倒的に外反母趾の発症率が高いことが分かりました。その調査からも、骨格の遺伝や人種などの関連性はあるものの、外的かつ直接的な原因は靴にあるといわれています。重症例を除けば、足に合った靴を履いて矯正することで、ほとんどの場合、外反母趾の改善がみられます。
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