急激な視力低下を招く「加齢黄斑変性」
失明原因の第4位、老化現象では済まない病気の実態とは
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
原因の9割は新生血管の異常発生
近年、加齢黄斑変性が日本人に増えてきた背景には何がありますか。
加齢黄斑変性の原因としては、動物性たんぱく質が中心となった食生活の欧米化、喫煙、紫外線やブルーライトなどの光線の影響などが主な要因として報告されていますが、解明されていないことも多く、医学的なエビデンスがあるというわけではありません。検査技術の向上により精度の高い診断が可能となったことも、患者数の増加に関係しています。昔からあった病気ではありますが、この病気に対する啓発が進み、高齢者で検査を受ける人の数が増えたことも患者数の増加に大きく関わっていると思われます。