神経痛の薬、効果は?副作用は?
治療薬の選択肢が広がり、7割の人に効果が
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
選択肢広がる薬物療法、早ければ1週間で痛みが軽減
神経痛には、どのような薬が使われるのでしょうか。
神経痛(神経障害性疼痛)の治療薬は、痛みを伝える物質(神経伝達物質)が過剰に放出されるのを防いだり、元々人間の体の中にある痛みを感じにくくする神経系(下降抑制系)の働きを強めたりすることで痛みを抑えます。神経障害性疼痛の薬物療法には、以前から抗うつ薬や抗けいれん薬が使われてきましたが、2010年に神経障害性疼痛治療薬としてプレガバリン(商品名:リリカ)が承認され、治療の選択肢が大きく広がりました。プレガバリンは、2010年6月に「帯状疱疹後神経痛」に対する治療薬として発売され、以降、同年10月に糖尿病神経障害、三叉神経痛も含む「末梢性神経障害性疼痛」に適応が拡大、2012年6月には「線維筋痛症に伴う疼痛」についても使えるようになりました。今では、難治性の神経障害性疼痛の第一選択薬として広く使われています。