ワキガの強さは耳あかで分かる
「溶けたキャラメル状」の耳あかなら、ワキガ体質の可能性あり
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
じめじめ、ムシムシとしたこの季節に、汗とともに気になるのがにおい。汗のにおいといっても、大量に汗をかいた時の生理的な汗のにおいと、俗に「ワキガ」といわれる「腋臭(えきしゅう)」の2種類があり、この2つは汗が出てくる「汗腺」や汗に含まれる分泌物が異なる。特に独特の強いにおいであるワキガは、においに敏感な日本人が気にする体臭の一つ。ワキガの発生原因やセルフチェック法などについて、腋臭症治療に詳しい五味クリニック(東京都新宿区)院長の五味常明医師に聞いた。ワキガ・多汗症の第1回は「汗かき体質は治せる!?『異常な汗』への対処法」、第3回は「手術でワキガ臭を完全に消す」で6月28日公開、第4回は「汗のにおいを抑えるセルフケア」で6月30日公開予定。

五味クリニック(東京都新宿区)院長
Q 1年前から付き合い始めた彼女が強度のワキガです。本人は気付いていないようなので、ずっと言わずに我慢していますが、どうしてもにおいに慣れることができず、苦痛です。共通の友人に相談したところ、みんなも迷惑しているとのことでした。彼女は天真爛漫なとてもよい性格ですが、ワキガのにおいがマイナスになっていると思います。ワキガのにおいは、抑えることができるものでしょうか。彼女にはどのように伝えればよいでしょうか。(40歳・男性)
A ワキガのにおいはその人の体質的な個性であり、その人だけのものですので、本来否定するものではありません。欧米ではワキガがある人の方が一般的です。しかし、元々体臭が少なく、においに敏感な日本人は、ワキガ臭を苦手とする傾向にあります。近年、腋臭のためのデオドラント製品も充実しており、医療機関でも先進的な治療法が確立されています。さりげなく制汗剤をプレゼントするなどして、周りの状況を伝え、どうしたらにおいがなくなるか二人で試してみるとよいと思います。