シミやシワ、たるみの目立つ「老け顔」の原因は紫外線
一年を通した紫外線ケアで若さをキープ
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
シミだけでなく、シワやたるみなど肌の老化の原因となる紫外線。外出時の紫外線対策は女性にとってはもはや常識だが、男性も5年後、10年後の「見た目年齢」を若く保つために紫外線対策を行っておきたい。紫外線対策の基本であり、最も手軽なのが、UVクリームなどの日焼け止め剤。日焼け止め剤に表示されているSPF値、PA値の意味や、紫外線散乱剤と紫外線吸収剤の違いなど、日焼け止め剤を選ぶときに知っておきたい基礎知識について、よしき皮膚科クリニック銀座(東京都中央区)院長の吉木伸子医師に聞いた。シミと紫外線の第1回は「老人性?炎症性? 気になるシミのタイプ別治療法」、第3回は「美白化粧品で『老け顔』を予防する」で6月21日公開予定。

よしき皮膚科クリニック銀座(東京都中央区)院長
Q これまで日焼け止め剤は海水浴のときなどにしか使ってこなかったのですが、男性でも普段から紫外線対策をした方がよいという話を聞き、日焼け止め剤を使ってみようと思っています。ただ、日焼け止め剤は肌に負担がかかると聞いたことがあり、肌が敏感で荒れやすいので心配です。SPFやPAという値が高いものの方が効果は高いそうですが、その分肌荒れを起こしやすいのでしょうか。どのくらいの数値のものを選べばよいですか。(35歳・男性)
A
日焼け止め剤のパッケージには、紫外線B波のカット率を示す「SPF」と、紫外線A波のカット率を示す「PA」の、両方が示されています。SPF値が高く、PA値の+の数が多い方が紫外線の遮断効果は高いのですが、肌への刺激は一般に強くなります。
刺激が強すぎて肌荒れを起こしてしまうようでは逆効果です。日常生活では、SPF25・PA++程度のもので十分です。汗などで落ちたらこまめに塗り直すことで、十分に紫外線を防ぐことができます。日焼け止め剤は、自分の肌のコンディションに合わせて選ぶことをお勧めします。