口臭のセルフケアは「唾液」がポイント!
舌のトレーニングで新鮮な唾液の流れを保ち、ドライマウスや舌苔を予防
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
口臭予防はコミュニケーションをとるときのエチケット。歯磨きや洗口液などを使うオーラルケアに加え、適切な水の摂取と舌のトレーニングで新鮮な唾液の流れを確保し、口腔乾燥(ドライマウス)を防ぐことで、口の中を常に清潔にして無臭の状態を保っておけるのだという。口臭を防ぐために日常的に習慣付けておきたいトレーニング法について、口臭・口臭症治療で様々な患者の悩みに応えているほんだ歯科(大阪府東大阪市)院長の歯科医師、本田俊一氏に聞いた。口臭の第1回は「日本人は口臭がきつい!?」、第2回は「最前線の口臭診療が受けられる『口臭外来』」。

歯科医師 ほんだ歯科(大阪府東大阪市)院長
Q 時々、舌がネバネバして気持ち悪く感じ、特に疲れているときや空腹時は臭いもします。舌が白くなっていることが多いのですが、口臭と関係があるのでしょうか。自分の口臭が相手にどう思われているか気になります。口臭予防のためにできることはありますか。(50歳・男性)
A
歯科や耳鼻科、内科的な病気にかかると、病気特有の舌苔(ぜったい)ができることから、舌は病気の診断上、重要な手掛かりを与えてくれます。ただ、健康な場合でも口の中が乾燥すると、全体的に白くパサついた状態になります。特に起床時はこの状態ですが、起床時以外でもこの状態が続くようなら、ドライマウス(口腔乾燥)の可能性があります。ドライマウスの状態は、唾液分泌量が少なくなり、新鮮な唾液の流れが停滞することで口臭が起こりやすくなります。水の摂取や唾液の分泌を促進させて唾液の流れを確保し、口の中が潤っている状態に戻すことが重要です。
なお、自分の口臭が相手にどう思われているかは、身近な人に勇気を出して聞くことが大切です。そうでないと、口臭に対し過剰な不安を抱く「口臭症」に陥るリスクがあります。
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