最前線の口臭診療が受けられる「口臭外来」
口臭の原因を突き止めて治療、必要に応じカウンセリングも
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
口臭の原因が生理的なものであればオーラルケアやセルフコントロールで改善できるが、病的なものである場合は、医療機関に相談し、まずは臭いの原因を突き止めて根本的な治療をすることが先決となる。最近では、口臭に特化した専門外来である「口臭外来」が増え、臭いの種類や強さを科学的に調べて口臭の原因に応じた治療や指導を受けられると同時に、口臭については無臭化してもらえるようになってきた。口臭外来での診療内容について、口臭治療のメソッドを開発したほんだ歯科(大阪府東大阪市)院長の本田俊一氏に聞いた。口臭の第1回は「日本人は口臭がきつい!?」、第3回は「口臭のセルフケアは『唾液』がポイント!」で5月31日公開予定。

歯科医師 ほんだ歯科(大阪府東大阪市)院長
Q 夫の口臭がきつくて耐えられません。本人はあまり気になっていないようです。歯周病の可能性もありますが、元々鼻炎があり、鼻がつまっているときは口呼吸をすることも多いので、原因がはっきりしていません。何科を受診すればよいでしょうか。(45歳・女性)
A 口臭で一番多いのは、歯周病や虫歯、歯垢などの口腔内の原因から来たものです。まずは歯科で検査を受け、スケーリング(歯垢除去)や治療をしてもらいましょう。それでも口臭が改善できなければ、他の原因が考えられます。特に臭いがきつい場合、扁桃腺の近くにできる「膿栓(のうせん)」や、のどの奥に鼻水が停滞する「後鼻漏(こうびろう)」が原因となっていることがあります。その場合は歯科ではなく、耳鼻咽喉科領域になります。口臭の原因は多岐にわたっていると同時に、いくつかの原因が複合的に存在する場合もあり、単科での診断、治療は難しいこともあります。従って「口臭」から原因を複合的、専門的に診断してもらえる口臭外来を受診されるといいでしょう。