3種類のED治療薬、違いは持続時間と即効性
ライフスタイルに合わせた使い分けができる時代に
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
世界初の勃起障害(ED)治療薬であるシルデナフィル(商品名:バイアグラほか)は、1999年3月に日本で発売が開始され、画期的なED治療法として注目を集めた。2004年6月には2剤目のバルデナフィル(商品名:レビトラ)が登場、2007年9月には長時間作用型のタダラフィル(商品名:シアリス)が発売され、3種類のED治療薬からライフスタイルに合う薬を選べる時代になった。2014年5月にはバイアグラのジェネリックも発売され、ますます身近な「ライフスタイル・ドラック」となった一方で、使い方を間違えて危険な目に遭ったり、インターネット通販で偽物を購入するなどのトラブルも多発している。ED治療薬の選び方と正しい使い方について、ED治療に詳しいまるも腎・泌尿器科クリニック(東京都大田区)院長の丸茂健医師に聞いた。EDの第1回は「ゆらぐ性生活、40代男性の10人に1人がED」、第2回は「EDは危険な病気の前触れ!?」。

まるも腎・泌尿器科クリニック(東京都大田区)院長
Q 年齢的なこともあるのか、性欲もなくなり、毎回というわけではありませんが、勃起して挿入しても持続できずに射精にまで至らないことがあります。薬で復活できるのであれば、試してみたいと思っています。医療機関ではどのような診察が行われますか。いろいろな種類の薬があるようですが、こちらから指定した薬を処方してもらえますか。(51歳・男性)
A 勃起障害(ED)を診てもらうために泌尿器科を受診すると、いろいろな検査が行われそうで抵抗を感じるかもしれませんね。実際は、問診で一般的な健康状態や既往歴のチェックを行うだけでED治療薬を処方する医療機関が多くなっています。現在、医療機関で処方できる薬はバイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類で、バイアグラには安価な後発品(ジェネリック)もあります。それぞれ特徴があり、また効果には個人差があります。現在飲んでいる薬や患者さんの性行為のタイミング等を考慮し、ご希望に合わせて処方しています。