多岐にわたる「前立腺がん治療」の選び方
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前立腺がんは比較的進行が緩やかなため、発見されたからといって急いで治療する必要はない。PSA検査を定期的に行う経過観察治療、手術、放射線治療などの選択肢の中から、リスクと今後のライフスタイルを考慮して治療法を決めるのが標準的な考え方だ。前立腺がんの治療法とその選び方について、最新事情を前立腺がんのエキスパートである東京慈恵会医科大学附属病院の泌尿器科診療部長、頴川(えがわ)晋医師に聞いた。第1回は「前立腺がんが『男性で最も多いがん』に」、第2回は「前立腺がん検査のメリットとデメリット」。

東京慈恵会医科大学附属病院 泌尿器科診療部長
Q 前立腺がんが見つかりました。医師からは全摘手術を勧められましたが、術後のリスクを考えると不安です。男性機能を残せる治療法はありますか。(50歳・男性)
A 前立腺がんの治療方法には様々なものがあり、がんの状態や年齢、希望のライフスタイルを考慮して、自分に合った最善の治療を選ぶことが大切です。男性機能や排尿機能への影響を少なくするよう、神経を残して前立腺を摘出する手術法もありますが、まったく影響がないというわけではありません。
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