健康診断の「糖尿病疑い」は既に黄信号
放置すると早ければ3年で合併症が出ることも
聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト
糖尿病のほとんどを占める2型糖尿病(以下、糖尿病と記載)は、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの働きが悪くなり、血糖値が異常に高くなってしまう病気。糖尿病と糖尿病の予備軍は全国で約2050万人と推定されている。この病気が恐ろしいのは、進行するまで自覚症状がなく、健康診断で異常値が出てもつい放置してしまうことだ。身体に異変が起きたときにはかなり進行し、死因につながるつらい合併症を抱えることになる。何よりも重要なのは、血糖値が高いという「最初の警告」を受けたら、すぐに治療を始めること。糖尿病の正しい検査や診断法について、北里大学北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟医師に聞いた。糖尿病の第2回は「糖尿病食事法の常識を変えた『ロカボ』」で2月23日公開、第3回は「運動は、やればやるほど効果大」で2月25日公開、第4回は「薬物療法は血糖値を下げる近道」で2月28日公開予定。・・・