ボタンボウフウ
ぼたんぼうふう
学名Peucedanum japonicum。南は沖縄や九州、北は千葉県の沿岸部の崖などに自生するセリ科の多年草。沖縄では長命草と呼ばれ、健康にいい食材として利用されてきた。クロロゲン酸やルチンといったポリフェノールが、沖縄の食材、ニシヨモギやゴーヤーよりも多い。また、タカラバイオの研究で、有用成分として独自のクマリン化合物の一種、イソサミジンが含まれることが確認された。イソサミジンは血管内皮細胞から放出されるNO(一酸化窒素)を増やして、血管を拡張させる作用を持つ。また、血管内で酸化LDLコレステロールをマクロファージが取り込んで起こる“泡沫化(ほうまつか)”という動脈硬化を引き起こす変化を抑えることがマウスでの実験で確認されている。資生堂は、与那国島で収穫された素材を用いて「長命草」の名でドリンクやサプリメントを販売している。タカラバイオは、主に屋久島でとれた素材を用いて、「ノコギリヤシ+イソサミジン」などのサプリメントを販売している。