冬虫夏草
とうちゅうかそう、vegetative wasp/plant worm/dong chong xia cao
学名Cordyceps sinensisなど。中国で滋養強壮のために古くから珍重されてきたキノコの一種。蛾(が)やトンボといった昆虫などの虫に寄生して成長するため、宿主によって種類が異なる。免疫力向上や抗がん作用が注目されている。北虫草(ほくちゅうそう)ともいう。最近では、玄米などに菌を植えつけて人工培養できるようになっている。
生薬としては、「温性」で、呼吸器を潤す作用、体を温める原動力である「腎陽(じんよう)」を補う作用、滋養強壮作用があるため、呼吸器の「気」(エネルギー)と「水(すい)」(潤い)不足による慢性の咳(せき)や血痰(けったん)、腰や膝の力がないとき、「腎陽」の不足によって起こる生殖能力や性機能の衰え、病後の疲労回復などに用いられる。