日経グッデイ

サプリメント事典

短鎖脂肪酸

 炭素原子2~4個の飽和モノカルボン酸を指す。代表的なものに酪酸や酢酸、プロピオン酸などがある。ヒトの体内で作られる場合は、大腸内の腸内細菌が食物繊維やレジスタントスターチ、オリゴ糖といった難消化性の食品成分を代謝した際に産生される。大腸内を酸性に傾けて善玉菌が増えやすい環境を作ったり、大腸の粘膜細胞のエネルギーになり、ぜん動運動を促進するといった整腸作用があるが、これは主に酪酸によるもの。食物繊維やオリゴ糖などを食べることで得られる整腸作用の主因が、実は短鎖脂肪酸であるとして近年注目を集め、機能性に関する研究が進んでいる。また、大腸から吸収されて肝臓での脂肪合成を抑制したり、筋肉組織のエネルギー源になることもわかっており、これは主にプロピオン酸や酢酸によるものとされる。草食動物の体内でも作られるため、乳製品にも微量に含まれるほか、酢や中国の酒茅台(まおたい)酒など、穀物を発酵させて作った食品にも含まれる。ただし、これらの食品を常識的な量で摂取することで得られる短鎖脂肪酸は微量のため、上記の健康効果を発揮するほどではないとされる。独特の臭いがあるため、大量に食品に添加するのは難しい。あくまで、健康効果の主体は大腸内で作られる短鎖脂肪酸によるものというのが研究者の見方。