小柴胡湯
しょうさいことう
感染症をこじらせ、寒けと熱感が交互に現れる、胸脇部が張って苦しい、といった症状が現れているときなどに用いる漢方薬。体のエネルギーである「気」をめぐらせる柴胡(さいこ)という生薬を中心に、大棗(たいそう=ナツメ)、人参(にんじん=高麗ニンジン)、甘草(かんぞう)、ショウガなど7種類の生薬から成り立っている。以前、小柴胡湯を慢性肝炎に用い、死亡者が出て問題になったが、本来、小柴胡湯は「気」と「血」が消耗している慢性肝炎の人に用いるべき薬ではないとの考えも。「気」をめぐらせる作用が強い薬なので、服用する際には、東洋医学の専門家による診断の上で用いたい。