ジアシルグリセロール
じあしるぐりせろーる、diacylglycerol
オリーブ油やサフラワー(ベニバナ)油などの食用油に、わずかに含まれる油脂成分。一般の食用油の主成分であるトリアシルグリセロールは、十二指腸でバラバラに分解されて小腸で吸収されたあと、元の形に再合成されて全身に行き渡る。一方、ジアシルグリセロールは、再合成されずに肝臓へ運ばれるのでエネルギーとして使われやすい。食後の中性脂肪が上昇しにくく、体脂肪として蓄積されにくいのが特徴。ジアシルグリセロールを約80%含む食用油を、花王がトクホ(特定保健用食品)「エコナクッキングオイル」として商品化したが、2009年に発がん性のある物質に変化する可能性のある「グリシドール脂肪酸エステル」が製造時に微量に含まれることがわかり、製造・販売を一時休止している。その際、エコナ関連製品のトクホ許可の失効届けも提出している。