葛
くず、kudzu
学名Pueraria lobata。マメ科のつる性の多年草。根にでんぷんが多く、そのでんぷんから作った葛粉(くずこ)を湯に溶かした「葛湯(くずゆ)」は滋養食として古くから利用されてきた。葛の根である葛根(かっこん)を使った「葛根湯(かっこんとう)」は代表的な漢方処方の一つ。根にはイソフラボン配糖体のダイズイン、ダイゼインやプエラリンが含まれる。プエラリンは葛に特有の成分。葛の根抽出物には血圧を下げる効果があるとされている。動物実験では、胃や腸の働きを高めたという報告や、骨量減少を抑えたという報告もある。葛の花にもイソフラボンのほかサポニンが含まれており、その抽出物に肥満改善作用が確認されている。日本では葛の根が医薬品、葉や花は食品にあたる。