銀翹散
ぎんぎょうさん
金銀花(きんぎんか)、連翹(れんぎょう)、薄荷(はっか)、桔梗(ききょう)、甘草(かんぞう)など九つの生薬から成る漢方薬。日本の製剤では、羚羊角(れいようかく)というウシ科のサイガカモシカの角を加え、薬効を強めたものが多い。のどの腫れや痛みがひどく、寒けより体の熱感が強いカゼやインフルエンザ、目の炎症と黄色い鼻汁が出る花粉症、そのほか、熱症状が顕著な感染症などによく用いる。なお、漢方では、カゼなどの感染症やアレルギー性鼻炎を、寒けの症状が強い「風寒(ふうかん)」、のどの痛みや腫れなど炎症が強い「風熱(ふうねつ)」、下痢や吐き気など胃腸系の症状が現れる「風湿(ふうしつ)」、空咳(からぜき)やのどの乾燥など、乾燥による症状が強い「風燥(ふうそう)」に分けており、それぞれ用いる薬が異なる。銀翹散は、「風熱」の薬にあたる。