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忘年会シーズン直前! 二日酔い最新撃退法

人はなぜ酔っぱらうのか?

“犯人”はアルデヒド、脱水、低血糖、不純物…

 武田京子=ライター

脱水で電解質がアンバランスに

 アセトアルデヒドの毒性以外の二日酔いの原因として挙げられるのが脱水だ。お酒を飲むと“おしっこ”が近くなる経験をした人は多いはず。「これは、アルコールが体内の水分を調節する抗利尿ホルモンの分泌を抑えるからです。尿がたくさん出ることで脱水状態になります。脱水は、頭痛やめまいなど、様々な症状を引き起こします」と中野さん。

 尿とともにナトリウムなどのミネラル分も失われる。そのため、血液中の電解質バランスも崩れ、それも不調の原因となる。また、アルコール代謝では、肝臓から排出された酢酸が、筋肉で二酸化炭素と水に分解されるが、その際に乳酸などができるため、血中の酸性とアルカリ性のバランスが酸性側に傾く。この酸とアルカリのバランスの崩れが二日酔いの重症度と関係があるという報告もある。なお、酸性に傾いた状態が続くと、体の免疫力が低下し、体臭や口臭もひどくなるという。

 さらに、飲酒で血糖値が影響を受けることも二日酔いのつらさを助長する要因の一つ。「肝臓がアセトアルデヒドを最優先で分解しようとするため、肝臓での糖の合成が抑えられ、血糖値が上がりにくい状態になります。そのため、だるさや疲れを感じやすく、頭痛や筋肉痛にも関係していると考えられています」と中野さん。

メタノールや酸化防止剤などの不純物も影響

 「胃痛や吐き気といった不快な胃腸症状の一部は、アルコールが直接胃や腸の粘膜に作用して荒れて起こります。そのため、飲酒前後に胃を保護するタイプの胃薬を飲むと症状の軽減も期待できるのです」と狭間さん。二日酔いでお腹を下すことがあるが、その原因は消化吸収機能の低下と考えられている。中野さんは、「アルコールの濃度と量が適量を超えると、消化管の粘膜の血流や消化液などにも影響を及ぼします。水分や、ナトリウムなどの電解質の腸から体への吸収が悪くなるとともに、水分と電解質の排出量が増加、さらに糖や脂肪の吸収も低下するため、下痢を起こしやすくなります。また、腸のぜん動運動が活発になり、食べ物が小腸に留まる時間が短くなって十分に吸収できなくなることも原因の一つです」と説明する。

人によって合うお酒、合わないお酒がある。(©boule / PIXTA)

 お酒に含まれる微量なメタノールや、酸化防止剤といった不純物も二日酔いの原因となる。日本酒やワインのような醸造酒の方が、焼酎などの蒸留酒より酔いやすいのは、醸造酒は蒸留酒に比べると不純物が多くエタノール以外のアルコール(メタノールなど)が含まれているから。「メタノールは代謝に時間がかかり翌日に残りやすく、酸化防止剤はそれ自体が“毒”であるため、解毒の臓器である肝臓を酷使することになります」(中野さん)。また、「ワインが苦手」「芋焼酎はちょっと」というように、アルコールの度数とは関係なく、人によって悪酔いしやすいお酒は存在する(逆に好きで飲み過ぎてしまうお酒もある)。経験的に悪酔いしやすいお酒があるなら、それは不純物が“効いて”いるからか、飲む量がコントロールできていないからかもしれない。

二日酔いを引き起こす“犯人”たち
アセトアルデヒドアルコールが体内で代謝されでできる“毒”。人によって、これを代謝できる能力に差がある。代謝の能力が低い人は酔いやすい。
脱水アルコールにより、尿が出やすくなり一時的な脱水状態に。頭痛やめまいなどを引き起こす。
ミネラル不足脱水により血液中の電解質バランスも崩れ、ミネラル欠乏に。不調の原因にもなる。
血液や細胞の酸性化アルコールを代謝する過程で乳酸ができ、体内が酸性に傾く。吐き気や倦怠感の原因。
低血糖糖を代謝するためのインスリンなどのホルモン分泌が変化し一時的な低血糖に。吐き気、倦怠感、冷や汗などが症状。
不純物お酒に含まれるメタノールや酸化防止剤などは肝臓の代謝が遅く、酔いが残りやすい。日本酒やワインなどの醸造酒で起こりやすいとされる。

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