男性に意外と多い「腰痛」と「肩こり」。 これら二大不調は、実はメタボ腹と密接に関係している。 体幹部の筋肉が本来の働きをしないために、姿勢が崩れて腹がせり出すが、 同時に腰の痛みや凝りを誘発している可能性も大だ! そこで肩と腰を一挙にほぐして鍛える、5つのシンメトリー ストレッチをマスターしよう。 「昔から運動が苦手」「運動する時間がない」という人にもうってつけだ。
床の上で四つんばいになり、体の腹部と背部をほぐす
メタボに運動が必要だなんて“百も承知”のこと。でも、腰痛や肩こりがひどくて運動どころじゃない。はたまた、四十肩、五十肩がつらくて動かせない。
そんな人は、5つの「シンメトリー(対称性) ストレッチ」に挑戦しよう。床の上で四つんばいになり、体の腹部と背部をほぐして、腰痛や肩こりを一挙に改善する。1日5分でOKだ。
そもそも肩や腰のトラブルは、「筋肉の“筋力低下”や〝こわばり〟が蓄積したことで起こる」と、フィットネス総合研究所所長の土屋真人さんは指摘する。
例えば、猫背気味の人の場合、「胸側の筋肉はこわばって硬くなり、肩甲骨を真ん中に寄せて胸を張る筋肉は弱くなるケースが多い。これが長年続くと、関節や筋肉の動く範囲が小さくなり、姿勢の崩れに拍車をかける」(土屋さん)という訳だ。
こうして姿勢が崩れたままだと、体はさらにどこかでバランスをとろうとする。「骨格が前後や左右、ねじれでゆがむと、さらにそれを支えるために特定の筋肉にこわばりができる。こわばった部位は血流や疲労物質も滞りがちで発痛物質も生まれやすい。痛みや凝りの不快感は、筋肉の不自然な状態を示すサインなのです」(土屋さん)。
まずは3つのチェックで体の状態を調べてみよう
そんな筋肉のSOSは、実はメタボ腹と“不即不離”の関係にあると土屋さんは続ける。
「脂肪は動きが鈍い部位にたまりやすいのが鉄則。腹部の筋肉が弱くなると、脂肪がたまりやすくなる。さらに動き不足になると筋肉のこわばりもできやすいため、メタボ腹の人の多くが、腰痛や肩こりも同時に抱える」(土屋さん)のだ。
まずは下で紹介している3つのチェックで体の状態を調べてみよう。