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【特集】 「言い訳」から読み解く、ダイエット成功のコツ

言い訳…その2「今食べておかないと、いつ食べられるかわかんないから」

つまめる脂肪があるなら、1食ぐらい抜いても問題なし。

 北村昌陽(きたむら まさひ)=科学・医療ジャーナリスト

物を食べるのは何のため? 答えは空腹を満たすため。でも実際はそうだろうか。「いま食べないといつ食べられるかわからない」「職場の同僚と付き合いのため」。でもその根拠はあやしい。空腹無視のライフスタイルで空腹感麻痺の日本人が増えている。ダイエット成功のカギは空腹感を取り戻すこと、そしておいしく食べることだ。

お腹の脂肪は空腹ではないときの食事の積み重ね

 ダイエットがうまくいかないときの「言い訳」から、自分に合ったダイエット法を見つけるシリーズ、第2話はこんな言い訳から考えてみよう。

 「今食べておかないと、いつ食べられるかわかんないから」

お腹まわりの“お肉”に余裕がある人ならば、ルーティンのようになっている無意識な食事パターンを少し見直すといい。(©jedimaster/123RF.com)
お腹まわりの“お肉”に余裕がある人ならば、ルーティンのようになっている無意識な食事パターンを少し見直すといい。(©jedimaster/123RF.com)

 これは、忙しいビジネスパーソンがよく口にする言葉だ。確かに、打ち合わせや営業のアポイントメントなど仕事上の予定は、自分の都合で決められないことも多い。「このチャンスを逃したら夜まで食べられない」と思って、中途半端な時間にランチをかき込むのは、ありがちなこと。事情は理解できる。

 でも、そんな積み重ねが、お腹周りの贅肉になってしまった人も多いはずだ。

 「お腹が空くことに必要以上の危機感を抱く人が多いですね。特に、太っているほどその傾向が強いです」

 ダイエットカウンセラーの伊達友美さんはこう話す。カウンセリングでそういう言い訳をする人に出会うと、伊達さんはこんな話をするそうだ。

 「おへその脇を、親指と人差し指でつまんでみてください。つまめるだけのお肉(体脂肪)はありますか?」。まあ、たいていの人はそれなりに分厚いお肉がつまめるはずだ。

 「だったら大丈夫。1食ぐらい抜いても問題なく生きていけます」

「食べなきゃ」という思い込みで食べている

 体脂肪は、人体が飢えに備えて貯めているエネルギー源だ。人類はもともと自然の中で進化した生き物なので、野生の厳しい環境を生き抜くための、さまざまなメカニズムを身に付けている。その一つが体脂肪。野生環境における最大の脅威といえる「飢え」をしのぐため、食べ物があるときに多めに食べて、余ったエネルギーを脂肪として蓄えている。

 体脂肪は、1kgで7200kcalのエネルギーを作ることができる。普通の体格の成人なら、約3日分のエネルギーである。人体は本来、1食くらい食べなくてもどうにかなるような、ヤワなシステムではない。

 にもかかわらず、「食べなきゃ」という気持ちが出てくるのは、一種の思い込み。「〇時になったらご飯を食べる」という行動パターンが、習慣として頭に染み付いているのだ。強迫観念といってもいい。

 「空腹感という体の欲求ではなく、頭の思い込みで食べている人が非常に多いのです。本能で食べるというより、思い込みに食べさせられている。これが、ダイエットを妨げる大きな要因となります」

 お腹が空いていないときに無理矢理かき込む食事では、おいしさを味わうこともできないだろう。大して食べたくもないランチに時間とお金を費やした結果が、余分な体脂肪をためるばかりというのでは、あまりにももったいない。

 「お腹が空いていないなら、とりあえず野菜ジュースでも飲んで、水分とビタミンやミネラルなど必要最低限の栄養を補給しておけばいいでしょう。次の夕食を楽しみに、仕事に集中しましょう」

 もちろん、「今食べなきゃ」と思ったそのときに、お腹が空いているなら食べればいい。お腹の好き具合は、その日の体調や気分によっても違うはず。「3食きちんと食べなくてはいけない」とルール化するのではなく、そのときの「空腹感」を基準にするのが大事なポイントだ。

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