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【特集】 「言い訳」から読み解く、ダイエット成功のコツ

言い訳…その2「今食べておかないと、いつ食べられるかわかんないから」

つまめる脂肪があるなら、1食ぐらい抜いても問題なし。

 北村昌陽(きたむら まさひ)=科学・医療ジャーナリスト

「付き合いだから食べないと」の裏にある思い込みとは?

 ビジネスパーソンが口にしがちな、もう一つの言い訳がある。

 「付き合いだから食べる」

 これも典型的な「お腹が空いていないのに頭で食べる」パターンといえる。そのベースには、「食べないと、いい人間関係が保てない」という考えがある。でも、接待などの付き合いの場で食べないと、本当に関係が悪くなるのだろうか?

 「同じ釜の飯を食った仲」という言葉に象徴されるように、飲食を共にすることで培われる人間関係というのは、確かにある。また、いろいろな事情で断りにくい宴会や食事会もあるだろう。でも、そこで何をどのくらい食べるかは、本来、自分の意思で決められることだ。

「付き合いだから仕方ない」「食べ物を残すともったいない」という理由は、ダイエットを妨げる最も身近な言い訳になっていることに気付くことが大切だ。(©Ivan Danik /123RF.com)

 「“食べないと失礼になる”、“残すのはいけないこと”などと考えてしまうのは、人の目を気にして食べているから。これも一種の思い込みです。周りの人は、そこまであなたのことを気にしていませんよ。それに、もし無理に薦められても、“今日は体調が悪い”とか、“昨日も同じ料理だったので食が進まない”など、うまく断る方法はあるはず」と伊達さん。さらに、こんな言葉も付け加える。

 「“仕事上の付き合いだから”と無理に食べて、そのあげくメタボになっても、会社や付き合いの相手が面倒を見てくれるわけではありません。自分の体に責任を持てるのは、自分だけです」

 社会の一員として生活していれば、だれでも、自分の都合を抑えなくてはいけないときがある。仕事や家族、ご近所付き合いなどの事情を優先させ、自分のことは我慢する。そういうストレスは、自分ではどうしようもないことが多いだろう。

 だからこそ伊達さんは「食べるものぐらいは、自分に正直に決めるべきです」と語る。

 「周りに合わせて無理に食べるのは、自分で自分にストレスをかけているようなもの。おいしそうで、食べたいと感じるなら食べる。そうでもないなら、残してもいい。こんなふうに自分の食欲に応じて食べることは、ストレスマネジメントでもあるのです」

「何が食べたいか思い浮かばない」人は要注意

 なるほど。ダイエットを成功させるには「空腹感」がとても大事なのだ。と、ここで伊達さんの口から、こんな言葉が出てきた。

 「最近は、空腹感が麻痺している人が増えています」

 空腹感が麻痺? どういうことだろう。そういう人はカウンセリングの中で、非常に特徴的な言葉を発するそうだ。

 「食べたいものは、特にありません」

 こういう人はたいてい、ダイエット情報や健康情報への関心が非常に高い。何が高カロリーとか、この食材にはこんな成分が含まれるといった知識を豊富に持っており、そういった情報を組み合わせたダイエットプランを作る。

 「ひどい場合は、食事の形をなしていない、まるでエサのような食事になっている場合もあります」と伊達さん。高カロリーの食材を極限まで排除し、ご飯も食べない。足りない栄養素はサプリメントで補給…。確かに、いかにも「食べたいものはない」と言いそうな感じだ。

 まあ、そこまでいくのは極端なケースとしても、「好きな食べ物は何?」「いま何が食べたい?」などと聞いて、ポンと答えが出てこないのは、なんだかちょっと心配だ。

 「体は本来、そのとき必要としている栄養を、“あれが食べたい”という欲求として教えてくれるのです」と伊達さんは言う。たとえば、「あー今日は肉が食べたい」という気分になったときは、おそらく体がタンパク質を欲しているわけだ。

 「ところが、頭の中がダイエット情報でいっぱいになると、“あれを食べなきゃ、これは食べちゃダメ”という頭の判断が先に立って、“食べたい”という欲求を抑えてしまう。特に、肉や甘いものなど、いかにもダイエットによくなさそうなものを食べたくなったときは、そういう抑制が強く働きます。そんなことを繰り返しているうちに、自分が何を食べたいのかわからなくなってしまうのです」

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