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【特集】 「言い訳」から読み解く、ダイエット成功のコツ

言い訳…その1「一生懸命やっているのにやせない」

ダイエットを失敗する原因はアナタの“言葉”にあった

 北村昌陽(きたむら まさひ)=科学・医療ジャーナリスト

やせないアナタは、実は栄養が不足している

 最初の言い訳は、「“○○は太る”と思って我慢しているのにやせない」。○○には「肉」「油物」「ご飯」などの単語が入る。うーん、確かにありがちなセリフだ。

 ダイエットしようと思ったとき、アナタはまず何をするだろう? 

図1◎ 日本人の「1人1日当たりの摂取カロリー」は減少傾向をたどっている
厚生労働省が公表する「栄養素等摂取量の年次推移」などによれば、戦後、摂取カロリーは1971年をピークに減少に転じ、現在は終戦直後を下回るレベルにある。(出典:2012年「国民健康・栄養調査」、1947年~1988年「国民栄養調査」(いずれも厚生労働省)をもとに編集部で作成)
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 おそらく多くの人が、「太りやすい食べ物を減らさなきゃ」と考えるはず。ここでターゲットになりやすいのが、肉や油物など、いかにも高カロリーの食品だ。また最近は、はやりの低炭水化物(低糖質)ダイエットの影響で、ご飯抜きに走る人も多い。

 もちろん、それで体重が落ちる人もいるだろう。そういう人はまあいい。「○○を減らす」というやり方が、自分に合っていたのだろうから(もっとも、体重は減ったけれど体調が悪くなる場合もある。その話は後で触れよう)。

 「でも実際には、太りそうなものを我慢して控えているのに、なかなか体重が減らない人も多いのです」と伊達さんは指摘する。

   図2◎ 肥満とやせの状況の推移
20歳以上で見た場合、女性の肥満者の割合は横ばいだが、男性は右肩上がりだ。 (出典:2007年『国民健康・栄養調査』より)
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 摂取カロリーを減らしてやせないなんておかしい、と思うかもしれないが、その発想自体が、実は勘違いなのだ。

 摂取カロリーと肥満の関係は、思ったほど単純ではない。日本人の食生活を継続的に調査している厚生労働省の調査によれば、戦後、日本人の摂取カロリーは1970年ころをピークに減少に転じ、現在は終戦直後を下回るレベルにある(図1)。しかし肥満者や、肥満に関連する糖尿病などの患者数はおおむね増加傾向。特に、肥満の男性はずっと増え続けている(図2)。ここからも、「食べなければやせる」とは必ずしもいえないことがうかがえる。

 このパラドックスを解くカギはどこにあるのだろうか。

 「人間の体は、“食べる量を減らせばその分やせる”というほど単純ではありません。やせるには、やせるための栄養が必要なのです」

たんぱく質が不足すると脂肪を燃やせない

 ほぉ。「やせるための栄養」とは、どういうことだろう。

 その代表格は、たんぱく質。たんぱく質は、体の素材になる成分で、筋肉、骨、内臓、皮膚といった体の主要なパーツは、水を除けば大部分がたんぱく質でできている。とりわけ筋肉はたんぱく質の塊といっていい。

 「私たちの体は、食べたものでできています。筋肉の材料は、元をたどれば肉や魚から取ったたんぱく質です」

 「やせる」とは、体脂肪を燃やすこと。そして体の中で最も体脂肪を燃やす器官は筋肉だ。だから、体脂肪を燃やす筋肉をつくるには、たんぱく質をしっかり取る必要がある。ところが、「太りそうな食べ物を避ける」という発想で肉類や油物を減らすと、たいていたんぱく質の摂取量が減ってしまう。

カロリー制限ばかりに目を向けていると、たんぱく質の不足になりやすい。効率よく体重を減らすには、1日を通して手のひら2枚分の肉や魚をとるように心がけることが大切。(©Brian Kenney/123RF.com)

 またビタミンB群などの微量栄養素も、脂肪を燃やすためには必須の栄養素。でもビタミンB群は肉や魚などの動物性食品に多く含まれているので、「肉を減らす」ダイエットに走ると、これも不足しやすい。その結果、やはり脂肪を燃やせない体になってしまう。

 「やせたい人が選びがちな、一見ヘルシーそうなランチなどは、パスタにサラダとデザートがついた程度のものが多く、たんぱく質が圧倒的に不足しています。そんな食事では、とても脂肪を燃やせませんよ」

 では、肉などを減らして「やせない」と悩んでいる人は、もっと食べた方がいい?

 「そうです。肉か魚のおかずを1日2回、合わせて手のひら2枚分ぐらいは食べたいですね。肉は赤身の部位がお薦めです」

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