「NMN」の抗老化効果に富裕層ら熱視線 サプリも続々登場
老いない食事&ゆるトレ from 日経トレンディ(2)
中城邦子=フリーライター
低廉化に向けて光明も差す
課題は低価格化だろう。NMNは大量生産が難しく、1粒当たり数千円するものもあり、目安となる1日2粒(250ミリグラム)を取るとなると、高い場合で月額のサプリ代が20万円を超えてしまう。ただ、市場拡大が見込めるとあって、ここにきて中国企業の原料サプライヤーが急増している。また、NMNの生産をしやすくする新たな乳酸菌も発見。静岡大学の吉田信行准教授の研究グループは、大阪ソーダなどとの共同研究でNMNを生産する乳酸菌の存在を突き止めた。菌体内外にNMNが分泌され、果糖によって生育も良くなる特性があるという。 乳酸菌であることを生かして、一般食品に展開する可能性も出てくる。このように、量産化に向けて光明が差し込んでいる。
一方で、薬のような厳格な基準がないことから、製造工程や安全性試験の実施の有無などについて疑問視する声も一部で上がる。品質の担保も課題だ。
「将来、ビタミンC商品のように、日常的に誰にでも買える価格帯を目指す」と山名氏。サプリで手軽に老化を抑えて暮らすことが当たり前の日が来るかもしれない。
「日経トレンディ2022年5月号」の主な内容を紹介

【老いない食事&ゆるトレ】
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