日経Goodayではこれまでに数多くのエクササイズを記事で紹介してきました。そうした中、「エクササイズの部分だけをまとめて見たい」「画面やプリントアウトを見ながらエクササイズしたい」といった声を多数いただきました。そこで、過去に好評だった記事の中からエクササイズだけを抜き出し、より見やすい形にまとめました。パソコンやスマートフォンの画面で見ながら、あるいはプリントアウトしたものを壁に貼って見ながら、気になるエクササイズをより快適に実践してください。
【今回のエクササイズ】
高血圧の改善につながる「血圧リセットトレーニング」
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今回取り上げるのは、「高血圧の人は筋トレNG? どんな運動をすれば血圧を下げるのに有効か」で紹介した血圧を下げる効果のあるトレーニングだ。
高血圧対策として多くの人が真っ先に取り組むのは、「食事で塩分を控えること」だろうが、運動にも血圧を下げる効果がある。東京女子医科大学高血圧・内分泌内科教授の市原淳弘さんは、「運動をすれば、血圧リセットの救世主ともいえる成分を体の中で増やすことができる」と言う。
その成分とは、「一酸化窒素(NO エヌオー)」と呼ばれるものだ。「NOには血管を広げる作用があるため、血管の中でたくさん作れば、血圧を下げることができます。そのNOを増やすために最も効果があるのが運動です」(市原さん)
ただし、どんな運動でもとにかくやればいいというわけではない。運動にはウォーキングやジョギングなどの「有酸素運動」と、筋トレなどの「無酸素運動」の大きく2種類があるが、このうち、NOを増やす効果がより高いのは有酸素運動だ。
「適度な有酸素運動は、心臓に負担をかけることなく体中の血流量を増やします。しかも酸素を十分に取り入れながら体を動かすわけですから、酸素を豊富に含む血液を全身に行き渡らせることができます。高血圧の人が有酸素運動を習慣化したとき、最高血圧が8.3mmHg、最低血圧が5.2mmHgも下がったという報告もあります(*1)」(市原さん)
一方、筋トレなどの無酸素運動はどうかというと、「NOを増やすという観点からは、無酸素運動だけに限って行うのはお勧めできません」と市原さん。良かれと思って筋トレに励んだら、高血圧の人にとっては逆効果になることもあるというので要注意だ。
血圧をリセットする運動として市原さんが勧めるのは、【運動20秒+休憩20秒】を5回繰り返し(ただし、最後の休憩20秒はなし)、1セット計3分とするメニューだ。休憩と運動を交互に進め、「きつい」と思わない程度の強度で行うのが効果を上げるコツだという。
