日経Goodayではこれまでに数多くのエクササイズを記事で紹介してきました。そうした中、「エクササイズの部分だけをまとめて見たい」「画面やプリントアウトを見ながらエクササイズしたい」といった声を多数いただきました。そこで、過去に好評だった記事の中からエクササイズだけを抜き出し、より見やすい形にまとめました。パソコンやスマートフォンの画面で見ながら、あるいはプリントアウトしたものを壁に貼って見ながら、気になるエクササイズをより快適に実践してください。
【今回のエクササイズ】
「脳と神経のつながり」を良くする筋トレ
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今回は、「中高年、筋トレ効果を高める極意 カギは『脳との連携』だった!」に掲載した筋力トレーニングを紹介する。
加齢とともに加速する筋力の低下。その筋力を維持・向上させるには、減少した筋肉の細胞に刺激を与えて、活性化することが重要だ。そのためには筋力トレーニングが有効だが、加齢とともに、筋トレ効果が生活機能の変化として表れにくくなってくる、と東京都健康長寿医療センター研究所・高齢者健康増進事業支援室研究部長の大渕修一さんは指摘する。
「従来の筋力トレーニングは、車で例えるならば、エンジンを大きくするようなもの。しかし、年季が入ってくると、あちこちのパーツに衰えが出てくるため、エンジンだけを大きくしても車は機能しなくなってきます。エンジンを効率よく動かすためには、そこにつながる配線も含めて整備して、トータルシステムとして働くようにしなければいけない。つまり、脳からの指令を伝える神経と筋肉のつながりをよくする必要があるということ。そうした『神経筋連関』を高めるトレーニングを加えていくことが大切になってくるのです」(大渕さん)

中高年期以降、筋力が低下してくると、とっさの動きができない場面を経験したことのある人は多いだろう。何かにつまずいて「あっ!」と思っても、足が前に出ずもつれてしまう。モノが落ちかけたときに、パッとつかむことができない――。そうしたほとんど無意識の動作ができなくなってくるのは、神経筋連関がスムーズにいかなくなっていることが影響している。
神経筋連関をスムーズにするには、人間に原始的に備わっている手足の動き(原始的反応)をトレーニングに取り入れると効果的だと、大渕さんは話す。
では、具体的にはどんなトレーニングをすればいいのだろうか。歩行機能の維持に不可欠な抗重力筋を鍛えながら、神経筋連関を高める2つのトレーニングを紹介しよう。