食事には気をつけていても、盲点になりやすいのが「飲み物」の選び方。つい油断してしまいがちだが、似たような飲み物でも太りやすいもの、太りにくいものがある。「牛乳は太りやすい」「豆乳の方がヘルシーでやせやすい」というイメージを持っている人は少なくないが、実際にはどうなのだろうか。後半となる今回は、ダイエット中に気をつけておきたい飲み物の選び方をQ&A形式で紹介する。
『夏のラクやせドリンク』 特集の内容
- 第1回コーヒー、緑茶、ジュース… 飲み方で脂肪の燃え方、血糖値が変わる!
- 第2回「牛乳は太りやすい」はホント? 豆乳や甘酒のダイエット効果は?←今回
Q. 脂肪が多い牛乳は太りやすい飲み物ですよね?
A 牛乳を多くとっているほうが太りにくいというデータもあります

「低脂肪乳」「ノンファットミルク」があることからもわかるように、牛乳には脂肪が含まれている。そのため、牛乳を太りやすい飲み物だと思っている人は多いが、一概にそうでもないようだ。
牛乳に含まれる脂肪の割合は3~4%程度で、体脂肪になりにくい短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸が多く含まれる。米国で行われた調査によると、乳製品の多くは体重と関係がないことが示唆されたという(下グラフ)。
「ただし、乳製品に含まれる脂肪には、肥満や動脈硬化との関連がある炎症を起こす飽和脂肪酸も多い。メタボ対策が必要な人には無脂肪か低脂肪の製品がお薦め」と赤坂ファミリークリニックの伊藤明子院長はいう。

Q. 牛乳より豆乳のほうがヘルシーなイメージがありますが、豆乳はダイエット効果がありますか?
A 豆乳のほうがやせやすいというデータは見当たりません

植物性ミルクともいわれる豆乳にはヘルシーなイメージを抱いている人が多いが、実は飲むだけでやせるという報告は見当たらない。
大豆に含まれるβ(ベータ)コングリシニンというたんぱく質には、中性脂肪や悪玉コレステロールを低下させ、内臓脂肪を減らす作用があることが明らかになっているが、豆乳の90%は水分で、たんぱく質はゆで大豆の4分の1以下。βコングリシニンのダイエット効果を得るには1日1L必要ともいわれる。脂質含有量は少ないが、実際に牛乳に比べ太りにくいかは明らかではない。