老化防止には「プラス15分」の運動を 光との付き合い方もポイントに
第3回 普段運動不足な人ほど、運動で大きな効果が得られる!?
福島安紀=医療ライター
「マウスや線虫などを用いた実験で分かってきたのは、食事の回でも触れた、老化の制御に関わるサーチュインという酵素を活性化するだけでも老化の進行を遅らせる可能性があることです。サーチュインは、活性化するとエネルギー産生工場であるミトコンドリアの機能が高まり、老化によって落ちる代謝機能も改善するので、長寿遺伝子とも呼ばれます。少し専門的になりますが、そのサーチュインを活性化させるには、体の中でNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という補酵素やNAMPT(ニコチンアミド・ホスホリボシルトランスフェラーゼ)という酵素を増やす必要があります」と早野さん。NADは、第2回でも触れたように、体内で私たちが生きていくうえで欠かせない補酵素だ。NAMPTはNADを調整する役割を果たし、NAMPTが増えればNADも増える。