「空腹」が老化を遅らせる! 最新研究で分かった老化を制御する食事術
第2回 老化を抑える効果が期待できる食品とは? やっぱり発酵食品はよかった
福島安紀=医療ライター
「しっかり空腹を感じてから食べること」が基本
なぜ、カロリー制限や断食が老化を抑えることにつながるのだろうか。
「カロリー制限や断食を行うと、空腹時間が長くなり、体が一時的に飢餓状態に陥ります。すると、全身の細胞のゴミを掃除する『オートファジー』と呼ばれる機能が働き、体の細胞の老化を制御する酵素であるサーチュインも活性化します。サーチュインはマウスなどの実験から、老化を遅らせ寿命を制御する働きがあることが分かった酵素です。このサーチュインを活性化させるだけで細胞の老化を遅らせ寿命を延ばす可能性があることから、『長寿遺伝子』とも呼ばれます。カロリー制限や断食が難しいなら、毎回満腹になるまでだらだら食べ続けたりせず、お腹が鳴るくらい空腹を感じてから食事をとるようにするだけでも、サーチュインを活性化させ、細胞の老化を遅らせる可能性があるのです」(早野さん)