老化スピードの個人差なぜ? 30歳の差も 抗老化研究の最新事情
第1回 120歳まで健康寿命を延ばせる時代も近い!?
福島安紀=医療ライター
また、もう一つ、国内外の抗老化研究者の注目を集めているのが、「細胞老化」に関する研究。これは、老化して本来の機能を失い臓器の機能低下の要因となる「老化細胞」を、除去する薬やワクチンを開発しようというものだ。この老化した細胞は、役に立たなくなっているのに細胞死(役割を果たせなくなった細胞が自然死し消える現象)もせずに炎症を引き起こし、組織の修復を低下させるため「ゾンビ細胞」と呼ばれ、がんや動脈硬化といった病気の原因にもなる。