ダイエット中は、甘いものへの欲求や空腹感が引き金となってリバウンドしてしまわないよう、間食・おやつの選び方も重要だ。今回「ダイエットおやつ」としてお薦めするのはチョコレートとチーズ。どちらも、満足感が高いのに太りにくいのが最大の魅力。ダイエットを成功させる食べ方のコツを一挙にご紹介します!
『ずぼらダイエット』 特集の内容
- 第1回おなかを凹ませるだけ! 1分「腹凹ウオーク」で代謝効率アップ
- 第2回ダイエットおやつの大本命! チョコレート vs チーズの食べ方←今回
- 第3回お酒好きでもやせられる! 太らないお酒の飲み方

ハイカカオチョコなら毎日食べても太らない

チョコレートは、脂肪分が多くて太る元凶と思われがちだが、実はダイエットの強い味方だ。
「カカオ由来の食物繊維や難消化性たんぱく質が多く含まれ、特にカカオ分の多いハイカカオタイプでは便通改善作用が確認されている。血糖値も上がりにくい」と明治乳酸菌研究所の夏目みどり課長。また、チョコレートを日常的に食べても太らないという報告もあるという。

チョコレートがダイエットおやつに向く3つの理由
1
食物繊維が多く便通改善にいい
カカオにはお通じ改善に良い食物繊維と、同様の働きをする難消化性たんぱく質が豊富。「難消化性たんぱく質は小腸で消化吸収されず、大腸まで届いて便のかさを増し、善玉菌の餌になって腸内環境を整える」(夏目課長)。
2
GIが低く腹持ちがいい
チョコレートは、実は血糖値が上がりにくい低GI食品。「ミルクチョコレートでも血糖値が上がりにくく腹持ちがいいが、カカオ分が多いハイカカオタイプは、より食物繊維と脂肪分が多く、血糖値の急上昇を抑える」(夏目課長)。
3
ポリフェノールが炎症を防ぐ
内臓脂肪の増加に伴う体内の炎症を防ぐポリフェノールが豊富で、含有量は植物性食品中でもトップクラス。「血圧低下や動脈硬化のリスク低減のほか、肌の水分量を維持するなど美肌効果も明らかになっている」(夏目課長)。
チーズは最強の乳たんぱく質とカルシウムの補給源

一方、ダイエットの大敵であるカルシウム不足やたんぱく質不足を補いたいならチーズがお薦めだ。
「牛乳を10倍濃縮して作られるチーズには、高濃度のカルシウムやたんぱく質が含まれている。体内にカルシウムが十分にあると“カルシウム調節ホルモン”が脂肪細胞内で脂肪合成を抑制し、分解を促すことで肥満を防ぐと考えられる」と東北大学の齋藤忠夫名誉教授。
また、「チーズには脂肪分が多いと思うかもしれないが、乳脂肪には体脂肪になりにくい中鎖脂肪酸が多いので安心」とも。

チーズがダイエットおやつに向く3つの理由
1
カルシウムが効率良くとれる
「乳製品にはカルシウムが吸収されやすい形で含まれているが、特にチーズはカルシウム補給には効率いい」と齋藤名誉教授。牛乳1杯150mlやヨーグルト1個(130g)分のカルシウム160mgが、プロセスチーズなら約1個半(1個25g)でとれる。
2
乳脂肪分は多いが体脂肪にはなりにくい
チーズの成分は、水分を除くと半分がカゼインなどのたんぱく質、残りの半分が乳脂肪だ。「乳脂肪は体に蓄積しにくい燃焼型の中鎖脂肪酸から成る」と齋藤名誉教授。毎日チーズを食べる人のほうが太りにくいという調査報告も。
3
たんぱく質の吸収が早く、素早く筋肉合成できる
「乳たんぱく質は、体内への吸収が非常に早く、筋肉合成のスイッチを入れる分岐鎖アミノ酸(BCAA)のロイシンが多い」(齋藤名誉教授)。ダイエットや更年期で低下しやすい筋肉量や基礎代謝の維持にも役に立つ。
次ページ以降、そんなチョコ&チーズの効果的なとり方を紹介していこう。
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