男性ホルモン低下が認知症や生活習慣病のリスクに そのメカニズムとは?
第2回 ストレスがあるとテストステロンが低下し、病気のリスクが上がる!
伊藤和弘=ライター
本特集の主役であるテストステロンを例に取って説明しよう。
男性のテストステロンは主に精巣(睾丸)で作られる。しかし、それは精巣が勝手に作っているわけではなく、脳下垂体からの指令によるものだ。脳下垂体は黄体化ホルモン(LH)を分泌し、精巣にテストステロンを作らせる。そのLHも中間管理職のような立場で、脳の視床下部が分泌する性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)によって促されている。まずGnRHが出て、次にLHが出ることで、精巣がテストステロンを作るという流れだ。