日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > アンチエイジングの掟  > 筋肉減らさない食事のツボは? 朝のたんぱく質、手のひらサイズの肉魚で  > 3ページ目
印刷

アンチエイジングの掟

筋肉減らさない食事のツボは? 朝のたんぱく質、手のひらサイズの肉魚で

筋肉とたんぱく質(中)

 柳本操=ライター

 「筋肉合成のためのたんぱく質の不足が長期間積み重なると、それだけ筋肉量の維持が難しくなります」と藤田教授。

 なお、朝、たんぱく質を取ることによる効果は、筋肉の維持のみにとどまらない。「たんぱく質は、食欲を抑えるホルモンの分泌に関わっているため、食後の満腹感を高め、食べ過ぎや、仕事中の間食を抑えられます」(藤田教授)。

 また、食後に体がぽかぽかするのは、食事誘発性熱産生(DIT=Diet Induced Thermogenesis)という反応が起こるためだが、「たんぱく質摂取量が多いほどDITは高まります。また、筋肉量が多いほどDITは高まります。つまり、筋肉量がしっかり維持されていると、脂肪が燃焼しやすく痩せやすい体を手に入れることができるのです」(藤田教授)。

 たんぱく質を取ることによるアンチエイジングの御利益は、たくさんあるのだ。

1食あたり20gのたんぱく質は「手のひら」で量る

 筋肉に合成スイッチを入れる目安は、1食あたり20gのたんぱく質。この量を取る目安として、下図を参照してほしい。調理されたりカットされたりしている肉や魚の場合は、手のひらと同じサイズを目安にしよう。「肉や魚の場合、たんぱく質の含有量は、総重量の20%ほどになる。手のひらと同じサイズなら重量は約100g、含まれるたんぱく質は20gほどになる」(藤田教授)。いつもの朝食に、乳製品や大豆製品をプラス。サラダにツナやサバ缶を加えたり、間食に高たんぱくのギリシャヨーグルトやチーズ、プロテインバーなどを取ったりするのもいい。

肉や魚は手のひらで量ると簡単
一般的な食品のたんぱく質含有量の目安(オレンジ色の文字がたんぱく質の分量)。朝食なら、いつもの食事に卵や納豆、牛乳やヨーグルト、チーズ、豆乳などをプラスして、1食20gを目指そう。(データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)の値をもとに算出)
[画像のクリックで拡大表示]

 なお、動物性たんぱくよりも植物性たんぱくのほうがヘルシーな印象があるが、藤田教授は、「同じたんぱく質でも、それぞれ特徴や性質が異なります」という。

 動物性たんぱく質は、体に必要なアミノ酸を豊富にバランスよく含む。「魚や肉、乳製品には、筋肉の合成スイッチを強く入れるロイシンという必須アミノ酸が豊富に含まれることが特筆すべきメリットです」(藤田教授)。一方、植物性たんぱく質は、必須アミノ酸の種類や量は劣るものの、脂質が少なく、脂肪の燃焼を助ける働きを持つアルギニンというアミノ酸が多く含まれる。どちらも組み合わせて取ると良さそうだ。

 また、たんぱく質は、消化吸収のスピードが速いほど効率よく筋肉が作られる。「脂質が多いと、消化スピードはゆっくりになります。また、かたまり肉よりも赤身ひき肉のほうが、消化されやすい形状であるため、筋肉になりやすいといえます」(藤田教授)。

 1食20gを目安に、意識的にたんぱく質摂取を始めよう。

(図版制作:増田真一)

◆アンチエイジングの掟「筋肉とたんぱく質」

(上)

歩数が3割に減るだけで、筋トレ3カ月分が台無しに

(中)

筋肉減らさない食事のツボは? 朝のたんぱく質、手のひらサイズの肉魚で

(下)

筋トレ効果は顔にも表れる? 積み重ねでカラダ若返り

藤田聡(ふじた さとし)さん
立命館大学スポーツ健康科学部 教授
藤田聡(ふじた さとし)さん 1970年生まれ。1993年、ノースカロライナ州ファイファー大学スポーツ医学・マネジメント学部卒業。1996年、フロリダ州立大学大学院運動科学部運動生理学専攻修士課程修了。2002年、南カリフォルニア大学大学院キネシオロジー学部運動生理学専攻博士課程修了。2011年より現職。運動生理学を専門とし、老化とともに起こる筋肉量と筋機能の低下に焦点を当てた骨格筋たんぱく質代謝について研究する。

先頭へ

前へ

3/3 page

筋肉
キーワード一覧へ
日経グッデイ春割キャンペーン

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 放置は厳禁! 「脂肪肝」解消のコツNEW

    人間ドック受診者の3割以上が肝機能障害を指摘されるが、肝臓は「沈黙の臓器」だけあって、数値がちょっと悪くなったくらいでは症状は現れない。「とりあえず今は大丈夫だから…」と放置している人も多いかもしれないが、甘く見てはいけない。肝機能障害の主たる原因である「脂肪肝」は、悪性のタイプでは肝臓に炎症が起こり、肝臓の細胞が破壊され、やがて肝硬変や肝がんへと進んでいく。誰もが正しく知っておくべき「脂肪肝の新常識」をまとめた。

  • 肩の痛みから高血圧まで、「姿勢の崩れ」は様々な不調の原因に

    「姿勢」が、肩こりや腰痛の原因になることを知っている人は多いだろうが、足の痛みや高血圧、誤嚥性肺炎まで、全身の様々な不調・疾患の原因になることをご存じの方は少ないかもしれない。これまでに掲載した人気記事から、姿勢と様々な病気・不調との関係について知っておきたいことをコンパクトにまとめた。

  • あなたも「隠れ心房細動」?! 高齢化で急増する危険な不整脈

    脈の速さやリズムが乱れる「不整脈」。その一種である「心房細動」は、高齢化に伴い患者数が増加しており、潜在患者も含めると100万人を超えると言われている。心房細動の怖いところは、放置すると脳梗塞などの命に関わる病気を引き起こす可能性があることだ。本記事では、心房細動の症状や早期発見のコツ、治療のポイントなどをコンパクトにまとめた。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設 日経Gooday春割キャンペーン

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.