ひきこもり脱出への道 必要なのは「対話」であって「説得」ではない
「安心してひきこもれる関係づくり」が実は大切
及川夕子=ライター
相談に行った段階から、そのことは本人にも伝えます。本人がやめてくれと言っても子の心配をするのは親として当然のことなので、親のわがままで押し切っても結構。相談内容もそのまま伝えてかまいません。
そうしたことを続けているうちに、本人も少しずつ変化してきて、受診につながり、個人療法、次いで集団療法(当事者グループが集まる場所でデイケアや自助グループへの参加など)へと進みます。ここまでくれば、ソーシャルワーク(就労など具体的な社会参加の試行段階)も可能になっていきます。こうした段階的対応が本来望ましい支援の方法です。