「子どもの将来を考えると不安で眠れない……」「自分が生きているうちに何とかしなくては…」。以前は若者の問題だった「ひきこもり」が長期化し、ひきこもり当事者の年齢が高齢化した結果、80代の高齢の親が50代の子どもの生活を支えるという状況が生まれている。中高年のひきこもりを巡る、いわゆる「8050問題」だ。ひきこもりは解決できるものなのか、病気とどのような関係があるのか、親や社会からの正しい支援とはどのようなものなのかについて、ひきこもり問題に長く関わってきた筑波大学・医学医療系教授で精神科医の斎藤環さんに4回にわたって聞いていく。
精神科医、筑波大学医学医療系社会精神保健学教授
