健康や美肌にいい習慣も、時短でできて、手軽でなければ続かない。そこで本特集では、今すぐ始められる、朝・昼・夜時間に最適な「老けない」おうち習慣を紹介する。いつもの習慣をちょっと変えるだけ、時短でできるものばかり。好きなところから始めてみよう。今回は身近な飲み物「コーヒー」と「緑茶」を取り上げる。
老化の一因、酸化から体を守る「ポリフェノール」と、元気エンジンをかける「カフェイン」。両方をたっぷり含むのが、コーヒーと緑茶だ。朝の手軽なアンチエイジング習慣は、朝食時にこれらをまず1杯とること。美肌を維持し、太りにくい体づくりに役立つことが期待できる。

コーヒーと緑茶がアンチエイジングによいのは、ポリフェノールとカフェイン、2つの働きによる。「ポリフェノールは活性酸素の害を抑え込み、カフェインは体の炎症を抑える」と、東京薬科大学名誉教授の岡希太郎さんは説明する。
コーヒーの代表的なポリフェノールはクロロゲン酸類、緑茶はカテキン類だ。「コーヒー豆が病害虫から身を守るために蓄えたポリフェノールがクロロゲン酸類。一方、カテキンは茶の渋み成分。緑茶は紅茶などの発酵茶よりもカテキン類が多い」とネスレ日本の福島洋一さん。
クロロゲン酸類もカテキン類も抗酸化力が強く、コーヒーと緑茶を飲む習慣がある人は紫外線シミが抑えられていたという研究も(下グラフ)。

「夏場は水や麦茶に押されてポリフェノール摂取量が減るが、紫外線量が増えるのでコーヒーや緑茶も積極的に」(福島さん)。「それぞれのポリフェノールは、抗酸化力の働く範囲が異なるので、両方飲むのがよい」と岡さんも言う。ポリフェノールを多くとっている人は死亡リスクが低いという日本の研究もある。

カフェインには、覚醒作用のほか、脂肪燃焼効果を高める働きも。朝の1杯で、元気と美肌、スリムな体を手に入れよう。