「動ける体」で100歳まで生きるには?
ほんとは怖い 健康診断のC・D判定(第1回)
近藤慎太郎=医師兼マンガ家
「ちょっと忙しかったし」「まあ、まだ元気だし」――。こんな言い訳を自分にしつつ、健康診断のC判定やD判定をほったらかしていませんか。しかし、そのままにしていると、「糖尿病」「高血圧」「脂質異常症」「痛風」「尿路結石」などに…。
本連載では、こうした生活習慣病が起こるメカニズムや症状、予防法などについて、『ほんとは怖い 健康診断のC・D判定』の著者で、マンガも描ける医師・近藤慎太郎さんに、マンガも交えて解説していただきます。
医師兼マンガ家の近藤慎太郎です。
私は「予防医療」を専門の一つとする医師です。予防医療というのは、病気の発症を未然に防ぐ、もしくは病気をできるだけ早期に発見して、手遅れにならないうちに治療することを目的にしています。対象になる病気には、「がん」や「メタボリックシンドローム(メタボ)」などが含まれます。どの病気も、進行すればするほどこじれてしまい、元の状態に戻すことが難しくなっていきます。
予防医療は、それを食い止めるための最初の防波堤です。そして、その防波堤がきちんと機能するためには、皆さん一人ひとりが、病気についての正しい知識を手に入れることが不可欠です。私は、そういった知識を、マンガを使って分かりやすく解説することを目的に活動しています。
「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」「高尿酸血症」といった生活習慣病は、「国民病」とも言われています。高血圧と診断される人はなんと4300万人もいます。そして多くの人が、「脳卒中」や「認知症」、「心筋梗塞」を起こし、「要介護状態」になっています。
がんも怖い病気ですが、要介護状態になって、思うようにならない生活が何年も続くというのも、やはり避けたいはずです。
そこで拙著『ほんとは怖い 健康診断のC・D判定』では、それらの病気が起こるメカニズムと、症状、そして発症を予防する食生活などについて、科学的な根拠(エビデンス)を用いながら、現代の医学で分かっていることを解説しました。本連載は『ほんとは怖い 健康診断のC・D判定』から、生活習慣病対策の大切さやメタボの本当のリスクについて、6回に分けて紹介していきます。
人生100年時代と言われる現代にあって、どうやって健康を守ればいいのか。そしてどうすれば、尻尾までアンコの詰まったタイ焼きのように、最後まで充実した人生を送れるか。ぜひマンガも楽しみながら読んでいただければ幸いです。

