パソコン・スマホ作業でたまる「腰痛借金」 3秒体操で解消
第1回 腰痛解消のための体操でテレワークを乗り切る!
村山真由美=ライター
腰痛借金を返済する「これだけ体操」
「姿勢を良くしなければ…」と分かっていても、仕事に集中すると忘れてしまったり、デスクや椅子の高さが自分に合わなくて良い姿勢をキープするのが難しい、ということもある。
「日常生活の中で、どうしても借金はたまってしまうものなので、ため過ぎないことが大切ですが、コツコツ返済するのが現実的。借金返済におすすめなのが『これだけ体操』です」(松平さん)
「これだけ体操」
(1)
足を肩幅よりやや広めで平行に開き、リラックスして立つ
(2)
お尻より少し上に両手を当て、息を吐きながら骨盤を押し込み胸を開く
(3)
骨盤をしっかり押し込んだまま3秒キープしてゆっくり元に戻す
(4)
予防の場合1日に1~2回、治療の場合10回を目安に始めてみる
【注意点】
- 反らした時に腰に痛みや違和感があっても、元に戻して10秒以内に痛みが引けば心配ない。この時の軽い痛みや違和感は「借金がたまっている証拠」。
- 元に戻して10秒たっても痛みが残る場合はいきなり押し過ぎなので、一度強度を弱めてみる。
- 「これだけ体操」をやっている最中に、痛みやしびれが太ももやふくらはぎに放散する場合は、体操を中止して整形外科に相談する。
- 立ち仕事の人、ハイヒールを履く女性、妊娠中の女性などでは、猫背とは逆に腰が反り過ぎている「逆腰痛借金」の人もいる。こういった人は、椅子に座って、腰をかがめる体操が効果的な場合もある。
まさに「たったこれだけ?」という体操だが、「毎日行うと『腰痛借金』をためずに済みます。また、筋肉内の血流が改善し、発痛物質の分泌が減るので、ぎっくり腰の予防や慢性腰痛の改善に役立ちます」(松平さん)
今現在、それほど腰痛に困っていないという人は、猫背、前かがみ姿勢が続いた後に、1日1回やるだけでもいいそうだ。「その際、腰に違和感を覚えるまで、骨盤をしっかり押し込んでください。朝、腰がこわばっている時がおすすめ。起床後や歯磨きの後、あるいは仕事前から始めてみましょう」(松平さん)
- 次ページ
- 腰痛は動かして治す