今、感染症対策の一環として「そうじ」に注目が集まっている。感染予防のためには、効果的な掃除が大事。病院におけるそうじ術を教える松本忠男さんは「ダニ、細菌、ウイルスなどを取り除けていないと病気の一因になることもある」と語る。今回のテーマはキッチン。キッチンには、黄色ブドウ球菌や大腸菌など胃腸系の疾病を引き起こす病原体が多く存在します。
キッチンはベタベタホコリをためないように除去!

「細菌の増殖には、(1)水、(2)温度、(3)湿度、(4)食べ物のカスなど栄養分になるもの、という4つの条件が必要。キッチンはそれらの条件すべてを満たすため、黄色ブドウ球菌や大腸菌など胃腸系の疾病を引き起こす病原体が多く存在する。感染性胃腸炎の感染リスクもトイレに次いで高い場所」と、亀田総合病院で実践してきたそうじ術を教える松本忠男さんは話す。
油が混ざってできるベタベタホコリは、ゴキブリやダニの餌となるため、そうなる前に、毎日床のホコリを除去。また、ふきんやスポンジなど水分を含むものは、しっかり乾燥させよう。
「細菌のいる場所に触れた後、手を洗わずに食品や食器に触れた結果、口に入ってしまい、腹痛を引き起こす場合もある」と松本さん。それゆえ、週に1回は、キッチン全体の除菌を。ガスのスイッチ、蛇口、レンジや冷蔵庫の取っ手など、手がよく触れる場所を重曹水(80℃のお湯500mlに大さじ1杯)をスプレーして、キッチンペーパーなどで拭き取るとよい。
“病原体”はここに潜む!キッチンのそうじポイント

Check! 1 |
スポンジ、ふきんは風通しのよい場所に吊るす |

濡れたまま放置したスポンジ、ふきんには細菌が繁殖する。スポンジは1日の終わりに熱湯をかけ、固く絞ってから風通しがよい場所に干しておく。ふきんは漂白剤で消毒してから干そう。
Check! 2 |
ベタベタになる前に床のホコリを除去 |

油とホコリが層になったベタベタ汚れは、ゴキブリの大好物。そうなる前に床のホコリは特製スクイージーで除去。ベタベタ汚れは重曹水を多めに噴霧し、ペーパーで拭く。
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