認知症患者とそうでない患者では、菌のバランスに明らかな違い
認知症患者でも同様の研究が行われている。2019年に国立長寿医療研究センターが発表した報告によると、認知症患者とそうでない患者の腸内細菌叢を比較してみたところ、菌のバランスに明らかな違いがあったという。なかでも、腸内細菌の優勢菌(常在菌)であるバクテロイデスに大きな違いがあり、認知症でない患者の45%で検出されたのに対し、認知症患者では約15%にしか検出されなかったという。また、バクテロイデスが多い人は、少ない人に比べて認知症の発症が約10分の1にとどまっていた。