中高年が「肩」を痛める元凶は「姿勢の崩れ」と「胸郭」にあり!
第1回 加齢によって悪い姿勢が定着すると、五十肩や腱板断裂を引き起こす
田中美香=医療ジャーナリスト
肩トラブルの元は、上半身を構成するカゴ状の骨格「胸郭」にある
さらに、肩甲骨の動きを悪くする元凶として、菅谷さんが挙げるのは「胸郭(きょうかく)」だ。
胸郭とは、胸全体をぐるりと取り巻くカゴ状の骨格のことで、肋骨や胸椎、胸骨からなり、その中には心臓や肺などの臓器が入っている(図5)。普段、われわれが胸郭について意識することはほぼ皆無だが、腕を上げ下げするだけ、万歳するだけでも、胸郭は必ずついて動く。いかにも硬そうに見える骨の集合体なのに、実は胸郭にはしなやかさが備わっているのだ。