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風邪の「真」常識

風邪かどうかの見極め方は? まず3症状のチェックを

 伊藤和弘=ライター

 岸田さんは「3症状チェック」を挙げる。3症状とは「咳(せき)」「鼻水」「のどの痛み(嚥下時痛)」だ。どの症状が強いかはそのときどきで変わることがあるが、本物の風邪であれば多かれ少なかれ、この3症状が表れるという。

「48時間以内に3症状がそろえば、ほぼ風邪と考えていいでしょう」と岸田さんは言う。写真はイメージ=(c)PaylessImages-123RF
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 「最初は一つの症状しか出ないこともありますが、48時間以内にこの3症状がそろってくれば風邪と考えていいでしょう。特に鼻水がメインの症状の場合、命に関わる重大な病気ということはほとんどありません」(岸田さん)

風邪への対処法~汗をかいても治るわけではない

 では、咳、鼻水、のどの痛みがあり、風邪の可能性が高いとき、どう対処するべきだろう。前述したように、市販薬であれ処方薬であれ、風邪には症状を抑える対症療法の薬しかない。また、本物の風邪であれば医療機関にも行く必要はない。すると――おとなしく布団に入っていればいいのだろうか。

 症状が軽ければ「必ずしも寝込む必要はありません」と岸田さんは話す。

 「こじらせないようにするため体に負担をかけないよう注意すべきですが、マスクをして、風邪を広めないように注意しながら仕事をしたって構いません。ただし、熱が38℃近くある、だるい、といったときは仕事を休んで寝ているほうがいいでしょう。症状が重い場合、ウイルスを大量にばらまくことになるので、人にうつさないためにも外出は控えてください」

 風邪をひいたとき、普段より布団を多くして「汗をかくと治る」と思っている人も少なくないだろう。眠っているとき汗をかくと、熱が下がり体調が良くなった気もする。しかし、これは岸田さんによると気のせいだ。汗をかくと気化熱によって体温が下がるのは確かだが、熱が下がったからといってウイルスが死ぬわけではない。

 ただし、「風邪のように根本から治す薬がない病気では症状緩和にプラセボ(偽薬)効果は大きいので、一概に否定はしません」と岸田さん。プラセボとは、何の効果もない食品などでも「病気に効く」と信じて飲むと薬のような効果を発揮すること。ガンガンに暖房をかけるなど、極端なことさえしなければ、布団の中で汗をかいても問題ないという。「もちろん、無理に汗をガンガンかかせる必要はないですが、寒いときには布団をかけ、熱が上がって体が熱くなったらタオルケットにするなどでよいでしょう」(岸田さん)

風邪に効くサプリメントはある?

 食欲がなければ無理に食事をしなくてもいいが、水分補給は心がけよう。風邪で熱が出ているときは、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)といって、熱に伴い汗として出てくる水分が多くなるので、多めに水分を取るようにしたい。水分を取らないと腎臓に負担がかかり、腎不全の危険も出てくるという。

 ただし、カフェインには利尿作用があるので、コーヒーや緑茶を大量に飲むと脱水を進めてしまう。

 「もっとも、毎日何杯もコーヒーを飲んでいる人が急にやめると、カフェインの離脱症状で頭痛が起こるなど逆効果になることもあります。大量に飲むのは良くありませんが、完全にやめてしまうのも注意が必要です。1日に2~3杯ならあまり気にする必要はないでしょう。アルコールは分解に水が使われるので脱水になりやすいうえ、眠りの質も悪くします。もっとも、タマゴ酒のように少量のアルコールであれば、体を温める効果もあっていいと思います。大事なのは風邪だからといって“極端な行動を取らない”ことです」(岸田さん)

 風邪には有効な根治薬が存在しないが、一方で亜鉛やビタミンCなどのサプリメントが風邪に効くという話もときどき耳にする。しかし、これについても岸田さんは否定的だ。

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