怖い病気の陰に中性脂肪! 実はコレステロールと違って下げやすい
第1回 血管にたまらないのに動脈硬化を招く、中性脂肪の正体
田中美香=医療ジャーナリスト
中性脂肪は大切なエネルギー源だが、たまると悪さを働く
まずは、中性脂肪とは何なのか、そして数値が高くなるとどんなリスクになるのか、基本的なところから理解しておこう。
中性脂肪というと、いかにも体に悪い厄介者というイメージがあるが、人が生きていくうえで欠かせない物質でもある。中性脂肪の一部は、全身を覆うように広がる「皮下脂肪」や、臓器を取り巻く「内臓脂肪」として蓄えられている。中性脂肪の存在自体が、体温をキープする「断熱材」であり、また、内臓を衝撃から守る「緩衝材」でもあるのだ。