美尻づくりにも、ロコモ予防にも役立つ「尻トレ」。その主軸は、お尻を覆う最も大きな筋肉、大殿筋を鍛えること。前回は運動に自信がない人向けに「股関節スクワット」を紹介したが、運動に自信がある人に勧めたいのが、最も効率良く大殿筋を鍛える「ブルガリアンスクワット」だ。1回目に引き続き、『超・尻トレ』の著者、国際武道大学体育学部の荒川裕志准教授に聞いた。
「一番の尻トレともいえる、最も効率よく大殿筋を鍛える種目が、ブルガリアンスクワットです」と荒川准教授は言う。ブルガリアンスクワットとは、片足を椅子にのせて行うスクワットで、大殿筋を片側ずつ鍛える。若干不安定な体勢になるので、注意して行おう。
ブルガリアンスクワットの利点は4つある。
1つ目は、片側ずつ行うため、お尻の筋肉に対して負荷が2倍になること。
2つ目として、お尻の上側もしっかり鍛えられること。「通常のスクワットでは、大殿筋の上部はあまり鍛えられませんが、ブルガリアンスクワットでは太ももの動かし方が異なるため、大殿筋が上部から下部にかけて、全体的に鍛えられます」(荒川准教授)。
また、3つ目に、腰が丸まって、骨盤が後ろに倒れたバットウインクという姿勢になりづらく、“効かせやすい”こと。
4つ目として、腰を上げきった姿勢のときに、大殿筋の負荷が抜けにくいことだ。
では、図を見ながら実際にブルガリアンスクワットをやってみよう。