間違った老眼対策で、人生こんなに“損”をする
第1回 近視の人は老眼にならない? 老眼鏡で老眼が進む?…巷の誤解を解消!
梅方久仁子=ライター
誰にでもいずれはやってくる「老眼」。日常生活に不自由を感じながらも、自分に合った対処法を見つけられず、我慢している人も多いのではないだろうか。見えないものを無理やり見ようとすると、頭痛や肩こりの原因となり、やがてうつや認知症にまでつながる可能性もある。本特集では、『老眼のウソ 人生をソンしないために』(時事通信社)の著者でもある、二本松眼科病院の眼科専門医・平松類さんへの取材を基に、老眼と上手に付き合い、快適な生活を取り戻すためのヒントを紹介していく。第1回は、老眼にまつわる3つの誤解について。
第1回
間違った老眼対策で、人生こんなに“損”をする
第2回
第3回
調査編
「小さい数字が判別できない!」…老眼は40代~50代に始まる

「買い物のときに商品の文字が読めなくなった」、「運転のときにカーナビの表示がよく見えなくなった」――。あなたが老眼を自覚したきっかけは、どんなものだろうか。
40代から50代にかけて始まる「老眼」は、目の調節機能が衰えて、ピントが合う範囲が狭くなっていく老化現象だ。近い距離のものからだんだんぼやけて見えにくくなり、日常生活に大きな影響を与える。本特集に先立って編集部が行った読者調査では、老眼の症状がある344人の回答者から、こんな悩みが寄せられた(詳しくは「調査編:老眼はつらいよ 読者344人の赤裸々証言」で紹介予定)。
こうした不便の積み重ねによって、「肩こりがひどく、治らない」「ストレスを感じる」「外出が楽しくなくなった」「新聞や本を読むのがいやになった」など、体の不調や精神的な落ち込みを感じている人も多い。
老眼は、誰にでも起こる老化現象だが、自分の生活スタイルに合わせた対処法を選べば、生活上の不自由や、それに伴う心身の不調は改善することができる。だが、巷には老眼に関する間違った「通説」があり、老眼鏡だけにとどまらない最新の対処法についても、知られていないことが多い。
「老眼にまつわる誤った理解や、自分に合わない対処法は、その人の人生にとって大きな損失となります。老眼は治らないとあきらめる前に、正しい知識を持って、自分に合った対処法を選んでほしいと思います」。『老眼のウソ 人生をソンしないために』(時事通信社)の著者でもある、二本松眼科病院(東京都江戸川区)の眼科専門医・平松類さんはそう話す。
そこで本特集では、平松さんのアドバイスを基に、老眼と上手に付き合い、快適な生活を取り戻すためのヒントを紹介していく。第1回となる今回は、「老眼」にまつわる代表的な3つの誤解を修正しながら、基本情報をインプットしていこう。