「今、プロ生活12年間のなかで一番良いコンディションを維持している」と語るのは、サッカー日本代表として3度のW杯に出場した長友佑都選手。「筋肉系のケガが多く、食後に眠くなり、ピッチでもぼーっとしてしまうことがあった」という2年前から食事法を転換、昨年は肺気胸による手術を医師も驚く回復力で乗り越えた。
長友選手が実践している食事法「ファットアダプト」とは何か。この食事法の監修者である北里研究所病院 糖尿病センター長の山田悟医師と、長友佑都選手の専属シェフ・加藤超也さんに、2回に分けて話を聞いていく。
山田 悟(やまだ さとる)さん
食・楽・健康協会代表理事 北里大学北里研究所病院糖尿病センター長

1970年東京都生まれ。日本糖尿病学会糖尿病専門医。日々、多くの患者と向き合いながら、食べる喜びが損なわれる糖尿病治療においていかにQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を上げていけるかを研究する。患者の生活の質を高められる糖質制限食に出合い、積極的に糖尿病治療に取り入れる。2013年に、一般社団法人「食・楽・健康協会」を立ち上げる。著書『糖質制限の真実』(幻冬舎)ほか多数。
加藤超也(かとう たつや)さん
長友佑都専属シェフ

1984年青森県生まれ。2010~2016年、神奈川県横浜市のイタリア料理店「cucinapinocchio」にてシェフに就任。「素材の持つパワー、魅力を最大限活かした料理」をテーマに活動。2016年にCuoreに入社し、長友佑都専属シェフに就任。長友選手がインテル・ミラノに在籍時はイタリアのミラノに住んでサポートに従事。現在は、ガラタサライへの移籍と合わせてトルコのイスタンブールに移り住み、2018-19シーズンの長友選手の2連覇と2冠に貢献。昨今では日本含め、イギリス、フランス、ベルギー、オーストラリアなどを行き来しながら、サッカーのみならず様々な競技のトップアスリートへの食事指導を開始している。