「いい人なのだけど、なぜか疲れる、イライラする」――。こんな「一見、いい人」は、あなたのまわりにいないだろうか。人当たりがよく、取り立てて欠点も見当たらない「いい人」だけに、あなたが抱いている負の感情を周りに共感してもらえず、自分が消耗してしまう。
こんな対人ストレスのメカニズムを著書『「一見、いい人」が一番ヤバイ』で解き明かしたのが、自衛隊で長く「心理教官」を務め、退官後は一般の人を対象に心理カウンセラーとして活動する下園壮太さん。一筋縄ではいかない人間関係をどう受け止め、対処すればいいのか、下園さんに聞いた。
下園壮太(しもぞの そうた)さん
心理カウンセラー、MR(メンタルレスキュー)協会理事長、同シニアインストラクター

1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊初の心理教官として多くのカウンセリングを経験。その後、自衛隊の衛生隊員(医師、看護師、救急救命士など)やレンジャー隊員などに、メンタルヘルス、カウンセリング、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。本邦初の試みである「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして、約300件以上の自殺や事故にかかわる。2015年8月退職。現在は、NPOメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ、産業カウンセラー協会、自治体、企業、大学院などで講演、講義、トレーニングを提供。近著に『「一見、いい人」が一番ヤバイ』(PHP研究所)がある。公式HPは
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