有酸素運動の前に筋トレすると脂肪の燃焼がアップ!
第3回 仕事で疲れているときこそ運動で回復しよう
高島三幸=ライター
生活習慣病対策や減量などの目的を達成するためには、まず筋トレによって筋肉量を増やすことが重要だと、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは言う。そして、筋肉量が増えたら、今度は「有酸素運動」を加えていこう。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動をどのように行えば健康効果が高まるのか、中野さんに具体的なコツを聞いていく。
有酸素運動を効果的にやるためにも「3原則」が重要

運動を始めるというと、「1日1万歩」を目標に歩いたり、ジムのランニングマシンで走ったりと、「有酸素運動」に取り組もうとする人は少なくない。しかし、生活習慣病対策や減量を目的とするなら、「運動不足の人がいきなり有酸素運動を始めるよりも、筋トレで筋肉量をまず増やしたほうが効率がいいんです」とフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは指摘する。
「筋肉量が増えれば、基礎代謝が上がって脂肪が燃えやすい体になり、糖もたくさん消費できるようになって血糖値が下がります。また、筋トレをすれば、成長ホルモンやアドレナリンの分泌が促されるので、脂肪が分解されやすくなります」(中野さん)。
前回も解説したように、慢性的に運動不足で筋力が少ないという人でも、週2~3回の割合で筋トレを続ければ、2~3カ月もすると筋肉量が増えてくると言われている。筋肉がついてきたところで、ぜひ有酸素運動を実践していきたい。
有酸素運動を続けると、筋肉の持久力が高まり、長時間動ける筋肉になる。心肺機能も向上するので、結果として疲れにくい体になる。こうしたメリットは、筋トレだけでは得られないものだ。
ただ、特集第1回でも紹介したように、「ひと駅分歩く」「犬の散歩時に歩く」のように、強度が低い有酸素運動だと効果は薄い。成果を得るためには、「筋肉がつく運動」と同様に、「3原則」が重要になる。
